犯罪捜査に利用も!? グーグル「ウェアラブル端末市場」参入に懸念の声 (2/2ページ)
ただそれとは別に、やはり独占につながるという現実はあるわけで、EUでは独占を禁止する反トラスト法に抵触するか否かの判断を行っている最中だ。
懸念を高めている一因として、フィットビットがアメリカで犯罪捜査に利用された“実績”も手伝っている。
「2015年にアメリカ・ペンシルバニア州である女性が『性的暴行を受けた』という通報があって警察が捜査に動いた時のことです。警察はその女性がフィットビットの端末を身につけていたことに目をつけて、そのデータを捜査に利用しました。そしていざデータを照会してみると、その女性は被害にあったとされる時刻に実際は動き回っていることがわかったんです。証言では、『眠っている最中に見知らぬ男が部屋に侵入してきた』というものだったので、その時間帯に動き回っているはずがない。つまり、通報は狂言で、とんだ迷惑というわけです」(前出・経済部記者)
だから事件はなかったことになってめでたしめでたしというわけだが、個人情報保護の観点からはめでたい話ではない。行動様式が他人に知られてしまっていることがまざまざと示されたのだから。
ユーザーの観点に立ってみれば、ウェアラブル端末が新たなサービスを提供してくれることで利便性は高まる。だが果たしてそれで良いのか。EUでどんな判断が下されるのか、7月20日までに下される結果が再び関心を集めそうだ。
(猫間滋)