エビの殻を利用して持続可能な次世代大容量電池を作り出す試み(米研究) (3/4ページ)
エビ / Pixabay
・ピークパワーに優れ、低コストで、環境にも優しい
廃棄されるエビの殻から抽出したキチンをフェルト電極に置き、バナジウム・レドックス・フロー電池の部品としての性能を試験してみると、最大100mW平方センチほどピークパワー密度に改善が見られたとのこと。
性能の点でもすごいが、安価かつ持続可能な素材が利用されている点が素晴らしいと研究者は述べている。
「性能が優れているだけでなく、廃棄物の再利用であることを考えると、原料が安価で、しかも電極の持続可能性を高められる点もメリットです」と、フランシスコ・マーティン=マルティネス氏は話す。
この廃棄されるエビの殻から作られた電極は、エネルギー密度が非常に高いことから一部の電池に代替すると期待されている「スーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)」にも利用できるそうだ。
この研究は『ACS Sustainable Chemistry & Engineering』(4月28日付)に掲載された。