中世日本「寄宿の咎・住宅検断」に見る犯罪=ケガレ観。まるでエンガチョ (1/3ページ)
法律は人間社会に即して定められ、往々にして時代の価値観を如実に表すもの。ゆえに現代人からすると理解しがたい条文や判例も散見され、それが歴史を学ぶ醍醐味となっていることもしばしば。
今回はそんな中から、中世のとある法的価値観を紹介。なかなかのギャップが味わえることでしょう。
転がり込んだ「とばっちり」今は昔、ある所に茶屋を営んでいた男がおりました。そこへある日、傷だらけの男が転がり込んで来ました。その男は他所で喧嘩騒ぎを起こして刃傷沙汰に及んでおり、相手の抵抗を受けて負傷したようです。
事情を知らない茶屋の主人がうろたえていたところ、その男は深手を負っていたようで、治療をする間もなく息絶えてしまいました。
「いったい、何事じゃろうか……」
男の闖入と急死、そして役人が押しかけたことにより、現場は一時騒然となった(イメージ)。
すると間もなく役人がやって来て、死んだ男を発見。事情を説明したところ、役人は主人を連行。そして「寄宿の咎(とが)」により、茶屋を検断(けんだん)されてしまいます。
※『大乗院寺社雑事記』より。