新棋聖・藤井聡太17歳と加藤一二三80歳「永遠に続く」天才の絆 (3/3ページ)
このままの勢いだと、どちらも藤井棋聖が更新するんじゃないでしょうか」(アマチュア棋士)
最年少記録を更新し続けている藤井棋聖だが、一方の加藤九段は、62年10か月も将棋界の最前線で戦い続け、17年に現役最高齢記録を更新して引退した。これは、とんでもない記録だという。
「加藤九段は通算対局数2505で歴代1位を誇りますが、同時に歴代1位の通算1180敗を記録しています。将棋はトーナメント戦が主流のため、ただ負け続けていては、棋士としてやっていけない。第一線で戦ってきたからこそ、62年間も生き残り続けてこれたわけです。勝利数も1324勝で、歴代4位ですからね。加藤九段もレジェンドですよ」(前同)
当時、藤井四段と加藤九段が対局した際に、加藤九段が突然カバンからチーズを取り出して食事をした件について、試合後に藤井四段は「斬新な新手筋ではないかと思いました」と話していたという。
■次の相手は神様?
「19年4月28日のニコニコ超会議2019のイベント『超将棋』で両者が対談をした際は、加藤九段は、“性格が明るいことが共通点”。“勉強の量は遥に私の研究量を凌駕している”と、藤井棋聖を絶賛していたほか、藤井棋聖の打ち筋を“肉を切らせて骨を断つ、という厳しい戦い方をする棋士”と評していました。藤井棋聖は“上を目指すうえで、加藤先生の今日のお話を参考にして、頑張っていきたい”と話していましたね」(超会議参加者)
藤井棋聖は19年12月8日の『将棋プレミアムフェス in 名古屋2019』で「将棋の神様にお願いするなら、なに?」という質問に対して、
「せっかく神様がいるのなら1局、お手合わせをお願いしたい」
とコメントし、「発想が勝負師のそれ」「スケールが違う」と、話題になった。
前述の『りゅうおう~』作者の白鳥もたびたび言及しているが、連載当時「高校生の少年が将棋のタイトルを取る」という設定が連載当時“ありえない”と批判の声があり、作者本人が気を使って「現実の神谷広志七段(59)による28連勝記録」は、作中では更新しなかったにもかかわらず、どちらも藤井棋聖が達成。
しかも「美人で将棋が強い姉弟子がいる」という点も、藤井には室田伊緒女流二段(31)がおり、こちらも「事実は小説よりも奇なり」を地で行っているかたちだ。
藤井のタイトル奪取を受けて、加藤九段は朝日新聞のインタビューに応えて、
「今回の棋聖戦では第1、2、4局と矢倉の力比べで勝ったのが素晴らしい。相当研究したのでしょうね。私はこれまで藤井さんのことを「秀才」と表現してきましたが、これはもう「天才」と言って良いでしょう」
とコメント。
神武以来の天才がついに認めた天才・藤井棋聖。これからどれだけの伝説を打ち立てていくのだろうかーー。