「惨めさを感じている人たちに本を届けたい」 『夢をかなえるゾウ4』水野敬也が伝えたいこと (2/5ページ)
ただ、その偏見があるからビジネスが成立している部分もあって、資本主義としてはそちらの方が、都合がいいわけです。価値にお金が動くわけですから。
でもそれって、ピラミッドの下の方で普通に生きている人たちに惨めさを与える結果になっていますよね。だから、そこで生まれる惨めさと闘っているんです。
――例えばSNSではフォロワー数であるとか、人気を示す数字的指標がありますね。
水野:そうですね。フォロワー数を追い求めはじめると、資本主義に巻き込まれてしまいますよね。
――お話をうかがって、水野さんは革命家的なマインドをお持ちなのかなと。
水野:単純に自分が惨めさを抱えていて、それを解消したいというところがあるんでしょうね。
『夢をかなえるゾウ4』の出版にあたり、書店で配布する小冊子をつくったのですが、内容はガネーシャへのインタビューです。そこで僕自身をネタに出して、水野敬也を馬鹿にするようなことを書いたんですけど、みんなその冊子を褒めてくれるんですよ。確かにすごくしっくりくるんです。なんでだろうと思ったら、僕は自虐を通して他者の惨めさを解消しているんですよね。読んだ人が「こんな人もいるんだ」と思う。それが自分の生きる道なのかなと。
それを革命と呼んでいただければありがたいですが、自分のテーマとしては「惨めさとの対峙」というものがあって、ずっと取り組んできたということなのだと思います。
――『夢をかなえるゾウ4』が今までとは変わった印象を持たれつつ、でもガネーシャのブレなさも読みどころの一つだと思います。
水野:それはすごいですよね。本当にガネーシャはブレていないんですよ。僕はこんなにブレているのに(笑)。『夢をかなえるゾウ』の1巻から3巻が新装文庫版で発売されることになって、読み直したんですよ。そうしたら、『夢をかなえるゾウ1』の最後で「成功だけが人生じゃない」とガネーシャが言っているんです。