夫と息子の仇討ちに男装して出撃!戦国時代、加藤清正を追い詰めた男装の女武者・お京の方【四】 (3/4ページ)
夫と息子の仇討ちに、男装して出撃!
「……そうですか……」
本渡城で正親と嫡男・傳九郎(でんくろう)の訃報に接したお京の方は、侍女に命じて次男を逃がし、自身は甲冑に身を固めます。
「お方様……いったい何を?」
「知れたこと……夫の仇をとるのが肥後国衆が妻たる務めぞ!」
とは言え、最初から女性だと敵に知られては侮りを受けようから、長い黒髪を兜の中へまとめ込み、面頬(めんぼお。顔面を覆う防具)をつけて男装しました。
甲冑に身を固め、女性とバレぬよう面頬で顔を隠して出陣するお京の方(イメージ)。
「者ども、撃って出るぞ!続け!」
いつの間に習ったのか、颯爽と騎乗したお京の方は本渡城より出陣、その狙いは夫と息子の仇・加藤清正ただ一人。