今年の冬、コロナ・パンデミックはさらに悪化するとアメリカの専門家らが予測 (1/4ページ)
コロナ禍、冬に悪化の可能性 / Pixabay
アメリカでは最近、「外でやれ!」がお題目となっている。活動自粛にうんざりしている人々のうっぷんを晴らすガス抜きとして、飲食から運動、リラックスのひとときからお祈りまで、ありとあらゆることを屋外で行うことが推奨されているそうだ。
確かに野外であれば、風通しはよいし、社会的距離を保てば室内で活動するよりは感染予防にはなるかもしれない。あとは熱中症に注意するだけだ。
だが、ぐっと寒くなる冬になれば、外で活動することは困難になる。そのためにアメリカの感染状況はいっそう悪化するだろうと複数の専門家が予測している。
・冬の室内移動が感染拡大を悪化させる
冬になれば新型コロナの感染が拡大するだろうと予測されているのは、人々が屋外よりも屋内で過ごすようになるからだ。
「みんながボーリングに行こうものなら、正直なところ、それこそ大惨事のレシピです。特にマスクを着用しないのならね」と、カリフォルニア大学アーバイン校の公衆衛生学者アンドリュー・ノイマー氏は話す。
「ウイルス感染のリスクが最大になるのは、ある程度の数の人間が室内に長時間滞在するときです。また、コロナ疲れも今後ひどくなる一方でしょう」と、ハーバード・グローバル・ヘルス・インスティテュートのアシシュ・ジハ氏は説明する。
室内感染のリスクと誰かと一緒にいたいという心情が組み合わさることで、この冬に症例が増加することはほぼ間違いないと専門家はみている。
冬季の新型コロナ拡散に関するデータは乏しいが、インフルエンザのような他の呼吸器系ウイルスは、夏よりも冬に広まる傾向にある。
ノイマー氏は考えられるその理由として、室内で過ごす時間が増えること、乾燥した空気がウイルスに適していること、粘膜が乾き感染しやすくなることを挙げる。そして新型コロナがこうした要因によって勢いづかない方が驚きだと話す。