きちんと使えてる? 「受け取る」の敬語表現 (5/5ページ)
・請求書を同封いたします。ご査収くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
☆例文:メールの場合
・ご依頼いただいたデータをまとめた資料を添付しております。ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
・会議資料を添付いたしますので、ご査収ください。
◇「ご検収ください」
ご査収の類語として、「ご検収」という言葉があります。
「検」にも「よく確認する、調べる」という意味があり、納品された物に対して使われます。
「数が合っているか、破損しているものがないか確かめた上で受け取る」を意味します。
ご査収とは、下記の通り受け取るものが異なることに注意が必要です。
・「ご査収」:金銭や書類
・「ご検収」:発注を受けて納品された商品やサービス
☆例文
・ご注文の品を納品いたします。ご検収のほど、お願い申し上げます。
・本日到着した商品は、すべて検収しました。
◇「お納めください」「ご笑納ださい」
「受け取る」を丁寧な言葉に変える表現として「納める」があります。「納める」は自分のものにするという意味です。
「受け取ってください」「もらってください」を「お納めください」にすると上品な印象がしますね。
また、同じような表現として、「ご笑納ください」もあります。「笑納」とは 「つまらないものかもしれないが、笑って受け取ってください」という意味を含んだ表現です。
☆例文
・○○をご用意いたしました。どうぞ、ご遠慮なくお納めください。
・心ばかりの品ですが、どうぞご笑納くださいませ。
状況に合わせた表現で「物や気持ちの受け渡し」をスムーズに
いかがでしたか?
基本的には相手に受け取ってもらう場合には尊敬語を、自分が受け取る場合には謙譲語を使うと良いでしょう。
「お受け取りください」にはいろいろな表現があり、また敬語の種類によっても使い方が異なります。
相手に気持ち良く、物や気持ちを受け取ってもらえるように、その状況に合わせて適切な表現を使い分けましょう。
(大部美知子)
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