菅総理の名刺が3万円で“闇売買”されていた!詐欺グループの悪用法とは?
菅義偉新首相の就任をきっかけに、フリマアプリやネットオークションでは利用規約で違反とされている名刺の出品が相次いでおり、個人情報保護や防犯の観点から問題視されている。
人気フリマアプリ「メルカリ」では半月ほど前から“闇売買“が成立している記録があり、内閣官房長時代の菅氏の名刺は平均1万円ほどで転売されていることがわかる。また、表面に「内閣総理大臣 菅義偉」、裏面には「SUGA Yosihide Prime Minister of Japan」と記載された、総理大臣就任後の最新のものと思われる名刺は出品価格2万9999円とおよそ3万円という高額での出品も確認されている。
商品説明欄には「菅義偉総理大臣の名刺です。総理大臣就任後に名刺交換させていただいた確実に本物です。総理大臣の名刺は珍しいと思います」と記載されており、レアモノ感を演出し高額での購入を煽るような売り文句がつけられている。就任から日が浅いにもかかわらず「内閣総理大臣」の肩書きの名刺が出品されていることから、ネット上では《名前を印刷するだけなんだからニセモノの可能性高いだろ》《コロナ禍でパーティや懇親会もしてないだろうにアプリに出品するような輩に名刺が渡るか?》などと、名刺の偽造を疑う声も上がっている。
「メルカリ」は禁止されている出品物について確認次第削除などの対応をしているものの、菅人気の高さから出品後に即売買が成立してしまうケースが多く、完全な取締りができていない状況と言える。純粋なコレクション趣味だとしても名刺を”転売ヤー”から購入することはあってはならないことだが、詐欺グループや悪質な情報商材業者が転売された名刺や偽造名刺を手に入れることにより、著名人や政界との関わりを匂わせ、信頼性を高めることに悪用される恐れも懸念されている。
政治家の名刺を見せびらかす行為は夜の街でも確認されているという。
「とある繁華街に店を構えるクラブのママは、額縁に錚々たる面々の名刺を飾っており、『あの政治家も、あの有名人も御用達の店』だと言わんばかりに客に見せびらかしていましたね。それほど高級店という感じでもなく、VIPが集まるような雰囲気でもありません。今度はサインが見たいとこちらが言うと渋い顔してました。自分の店に箔をつけたいという気持ちなんでしょうけど、ホントにVIP御用達のクラブママが大事な顧客の名刺を見せびらかしたりするんでしょうかね」(情報誌ライター)
菅人気が思わぬところで“売名”に悪用されているようだ。
(浜野ふみ)