生態系モデルに激震! 生物はウイルスを食べているという有力な証拠が発見(米研究) (1/4ページ)
ウイルスを食べる生物の存在を確認か?/iStock
自然界は食うか食われるかの弱肉強食の世界だ。食物連鎖のモデルによれば、生命は生産者、消費者、分解者のいずれかの役割を担っており、食いつ食われつの関係にある。
ではウイルスはどうだろうか? ウイルスは生物とは区別されているが、細菌とよく似た構造を持つ仲間も存在する。そんな彼らは食物連鎖の世界と無縁でいることができるのだろうか?
大気や海洋にはウイルス性バイオマスが漂っており、そこには生物にとっても有用な栄養が詰まっている。ならば、それをエサとして食べている生き物がいないことの方が不思議ではないか。
生物がウイルスを食い、それをエネルギーや栄養素に変えていることを示すはっきりとした証拠はこれまで発見されていなかったが、このほどついにその有力な証拠が見つかったそうだ。
・なぜか少ない食べられた細菌のDNA
アメリカ・ビゲロウ海洋科学研究所をはじめとするグループは、北アメリカ東海岸にあるメイン湾と地中海で1700ほどのプランクトン細胞を採取し、そこに含まれているDNAの構成を分析した。
当然ながらDNAで一番多かったのはプランクトン自身のものだ。また地中海で採取したサンプルについては、そのプランクトンが食べたと思われる細菌のDNAが、およそ半分を占めていた。だがメイン湾のサンプルについては、その割合が19%とかなり少なかったのである――。
かわりに多かったのがウイルスのDNAだ。メイン湾で採取したプランクトンのDNA配列を解析したデータには、50種以上のウイルスの遺伝子の断片が含まれていた。