巨人の“メークドラマ”も!プロ野球「伝説の大逆転優勝」舞台裏 (2/5ページ)
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「巨人の優勝が話題になり、出席者みんなが“もう無理でしょう”と話す中、ただ一人だけ“優勝できる”と答えたのが長嶋監督だったそうです」(前同)
監督の言葉に鼓舞されたかのように、チームは調子を上げ、なんと約ひと月後の8月20日時点で首位に。その後、広島、中日との優勝争いを制し、見事に“メークドラマ”を完結させる。「オフに、6月と同じメンバーで食事会が開かれたんですが、ミスターは“どうだ!”とばかり、ご満悦だったとか(笑)」(同)
そんな巨人の二大逆転優勝をも超える日本記録――それは最大14.5差を跳ね返した63年の西鉄だ。6月にライバル・南海から14.5ゲームを離され、7月時点で5位。しかし、この直後から西鉄はジワジワと順位を上げていく。「10月に南海が全日程を終了した時点で、ゲーム差は1に。西鉄は4試合を残し、1敗でもすれば南海の優勝が決まるという、すさまじい状況になります」(当時を知る元記者)
ここで西鉄は、なんと4連勝。優勝をもぎ取ることに成功したのだ。「10月の成績は13勝3敗。そのうち、エースの稲尾和久が先発とリリーフ合わせて8試合に登板しています。まさに、稲尾ありきの優勝でした」(前同)
実は、この5年前の58年にも、西鉄は10ゲーム差を逆転優勝している。この年も、稲尾がフル回転の活躍を見せた。「稲尾は後半戦だけで、48試合中31試合に登板。17勝1敗と驚異的な働きで、当然のようにMVPを獲得しています」(同)
稲尾は現役時、756試合に登板。鉄腕と呼ばれた稲尾だが、投手生命は14年と短かった。「西鉄の野武士軍団を作り上げた三原脩監督は後年、持病の糖尿病が悪化し、寝たきりに。稲尾が見舞いに来た際には、手を取って“酷使して悪かった。でも、おまえの力が必要だったんだ”と、涙を流したそうです」(同)
■稲尾のようにフル回転の大谷翔平
西鉄の大逆転劇は、稲尾という希代の投手の犠牲の上にあったのかもしれない。「西鉄が西武に代わった後も、86年に7ゲーム、98年には10ゲーム、そして昨年2019年にも8.5ゲーム差を跳ね返し、優勝しています。