「昨夜その角で見かけたよ」……今でも街に妖怪の存在が息づく『遠野物語』の舞台【その1】 (2/5ページ)

Japaaan

遠野地方の曲がり家(母屋と馬屋が一体となったL字型の住宅)(写真:photo-ac)

「遠野物語」が発表されたのは明治43年(1910年)。

当時、日本人の多くが海外へと関心を持ち目が向く時代に、柳田国男は、その対極ともいえる日本の山村に注目。

本の出版にあたり以下の言葉を周囲に送りました。

此書を外国に在る人々に呈す
— 柳田國男「献辞 『遠野物語』」

題名とこの献辞のみ筆で書かれいるため、清書本を印刷所へ持ち込む最終段階で書いたのではと推測されています。

近代化する都会人へ…「平地人を戦慄せしめよ」

「ゆき女」(写真:wikipedia)

「遠野物語」序文の最後のほうには、

国内の山村にして遠野より更に物深きところには又無数の山神山人の伝説あるべし。

願はくは之を語りて平地人を戦慄せしめよ。

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