現役大学教員が執筆。経済学、リーダー論を学べるSF小説 (3/3ページ)
まずは、食べられそうなものを確認して、何者かの襲来に備えて逃げ場を探す。あとは水の確保ですね。
――そう聞くとやはり資源が大切なんだなと思います。
水之:逆に資源がたくさんあると無駄遣いしたりしちゃいますけど、縄文時代にタイムスリップすることで、本質的なものが見えてくると思います。あとは安全ですね。安全と資源、それが大事だと思います。
――また、本作の結末についてですが、これはもしかしたら賛否両論あるのではないかと思います。水之さんがこの着地に至った想いについて教えてください。
水之:言いたかったことは、「絶対」と思っていたものは儚いものであるということです。それはおそらく今、我々が直面している事態と同じで、「便利な経済社会」と思っていた生活は、コロナで崩壊しました。
私たちは自分たちのことばかり考えて、この時間がずっと続くと思いながら生活しています。でも、もう一度立ち止まって本当に大切なものは何かを考えてみませんか? というメッセージをこの結末に託しました。当たり前の大切さをぜひ再認識してほしいです。
――本作をどんな人に読んで欲しいとお考えでしょうか。
水之:若い人で経済学とか経済を勉強したいけど、難しいなって思っている方ですね。この小説を読んだら経済学や経済の知識が自然に身についたと感じたい人。現代の視点から縄文時代を見ることはありますが、逆に縄文時代の立場から現代の経済の世界を照らすと経済社会の矛盾や問題点がわかりやすく見えます。そういう点をぜひ読んでほしいと思います。
(了)