戦国時代の武芸を祖先に持つ世界が認めたエロティック・アート「緊縛」【前編】 (3/7ページ)
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緊縛
「マニフェスTOKYO2016」での蓬莱かすみの吊り(画像:Webスナイパーより)
一般に、縛る側を「縛り手」、縛られる側を「受け手」と呼びます。縛り手の中でも特に高いスキルを持ち、職業としてこれを教えたり、ショーを行ったりする人は「緊縛師」や「縄師(なわし)」と呼ばれます。
悲しいことに、緊縛を含むSM一般について誤解をしている人の数は少なくありません。例えば、責める側と責められる側に序列がある(つまり、責め手の方が偉い)や、相手を一方的に痛めつけるリンチに等しい行為だ、などです。
確かに、あらゆるSMプレイは怪我や故障、時には命の危険につながるリスクをはらんでいます。しかし、だからこそSMには信頼関係が欠かせません。プレイの演出上そう見えないことがほとんどですが、実はSとMとは、安全にプレイを楽しむために対等な立場で協力し合っており、これは緊縛においても同じことなのです。
拘束具から聖なる武具へ緊縛の起源には諸説ありますが、罪人や捕虜の自由を奪うための原初的な縛りは古代から行われていたと考えるのが自然です。
ただの拘束具だった縄は、室町時代に入ると制度に則った「捕縛(ほばく)」のための武具となります。『十手 破邪顕正の捕物道具』の著者 谷口柳造氏によると、その背景にあったのが不動信仰でした。