電脳化:人間の脳をコンピューターに接続する新たな方法、頭蓋骨に穴を開ける代わりに血管を経由させる (3/4ページ)

カラパイア

これを脳に差し込んで、脳の電気シグナルを読み取り、それを外部のコンピューターに送信する。

 個々の神経細胞の活動を検出できるユタアレイは精度という点では優れているが、やはり電極を移植するからにはリスクがあるし、長期的に利用するうえで問題点もある。

 まず電極の針がどれだけ細く柔軟であっても、傷を付けられる以上、脳はそれから身を守ろうとする。そのために電極は「グリア細胞」におおわれてしまい、うまく脳波を検出できなくなる。

 また柔らかい脳は微妙に揺れるものなので、その衝撃で電極が少しずつ劣化していく。そもそも脳のシグナルが意味する内容の解明も、まだまだ発展途上の技術である。


Faculty profile: Richard Normann and the Utah electrode array

 こうした問題点を克服するためにさまざまなアプローチが試みれられている。

 たとえば「皮質脳波記録法(ECoG)」というものがある。これは脳に電極を差し込むのではなく、脳の表面に網(メッシュ)のような電極を貼り付ける。

 これによって「硬膜下皮質表面電位」という電気活動を検出する。運動野の唇・あご・舌を制御する領域を読み取って、メッセージやスピーチを作れるだけの精度があるという。

 精度の点では、侵襲型BCIには敵わないかもしれないが、手術をしないでより安全に利用できるBCIもある。

 電極が埋め込まれたヘッドギアのようなものをかぶって、脳波を検出するやり方(EEG)は以前から使われてきた。

 より最近では、2019年にフェイスブックが10億ドル(約1000億円)で「CTRL-labs」というスタートアップを買収。同社の技術は、手首につけたリストバンドで神経細胞の運動シグナルを読み取ることができる。

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