先史時代は女性も狩りをしていた。9000年前の女性ハンターの墓が発見され「男性が狩り」の定説が覆る可能性(ペルー) (3/4ページ)
米カリフォルニア大学の考古学者ランドール・ハース氏らが、骨のサイズや形状、歯のエナメル(男女で含まれるタンパク質が異なる)を調べたところ、その遺骨は女性のもので、歯の状態からは、死亡時の年齢は17~19歳だったと推定された。
その女性の遺骨の埋葬場所からは、大きな獲物を倒すための投槍の先端として利用された尖った石や、その皮をはぐ作業道具などの狩猟道具が発掘された。
また、この発掘現場では、タルカ(シカ科)やビクーニャ(ラクダ科)といった大型哺乳類の遺体も発見されており、この女性はおそらく優れたハンターだったと推測されている。

埋葬場所から発見された狩猟道具 image by:Randy Haas / UC Davis
・いくつかの発掘現場が裏付ける、女性ハンターが一般的だった証拠
当時の狩猟採集社会において、女性ハンターはごく珍しい例外的な存在だったのか、それとも一般的だったのか確かめるために、ハース氏らは過去50年の間に調査された発掘現場の記録を調べた。
すると後期更新世から初期完新世の人間の遺体で、大型の獲物を狩るための道具と一緒に埋葬されていた27体のうち、11体が女性であることが明らかになったという。
こうしたことから、当時、女性ハンターは決して珍しくはなかっただろうことがうかがえる。だが、それならばなぜ過去の調査では、狩猟道具と一緒に埋葬されていた女性の遺体がハンターとみなされなかったのだろうか?
それについては、長い時間が経過するうちに地下に穴を掘るネズミなどが原因で、埋葬された道具が他の場所に移動してまったり、本来の副葬品でないものと混ざってしまったりすることがあるせいだと、ハース氏は説明している。