髭男爵山田ルイ53世インタビュー(1)「『パパが貴族』の“が”はガビーン!の“が”」 (3/4ページ)
ただ、こういう取材のときに困ることがあって。
以前、『一発屋芸人列伝』(新潮社)とか『一発屋芸人の不本意な日常』(朝日新聞出版)とか出版したときもそうだったんですが、インタビュアーの方が、理由付けをしたがる、背景を欲しがるなぁと。
“これだけ文章が書けるということは、さぞかし読書家なんでしょうね?”みたいに、アリバイを欲しがる。
“こういうオファーが来たから書いただけです”って答えると、妙に格好つけてる感じになってしまう(笑)。自分自身は物書きの“真似事”に過ぎないなあと思ってやってます。
だから、不本意ですね。
“読書家です”ってメディアに出てる人たちに比べたら、何も読んでないです。小さいときに図書館によく通っていたっていうのはありますけど、そんな人間もやっぱりごまんといるので」
■「ホラー映画が好きですね」
ーーいろいろ、映画のたとえ話が文中に出てきましたが、好きなんですか?
「偏ってますけど。スティーブン・キングの小説が好きで。ホラーが好きなんです。呪われた家とか、ゾンビとか。
『死霊館シリーズ』とかよく観ますね。“呪われた家もの”って他にも色々あるんですが、大抵、お子さんが2、3人いる若夫婦が、心機一転、新天地に引っ越してきたらおかしなことが次々と……っていうのが定番。
でも、ホラー映画って世相というか、そのときの社会情勢を反映したものが意外と多くて、パターンも変わってくる。
ちょっとタイトルは忘れましたけど、ガラス張りのシャワールームでシャワー浴びてスッキリして湯気が晴れたら、手形がついてるとか、いつも決まってる角度のイスが動いてたりとか、それで“いつも通りの呪われた家のパターンかな?”と思ってたら、本当に壁の間に人が住んでいたっていう。
“怖っ! 新時代来たな”って。リーマンショック、サブプライムローンが破綻したときに立ち退かない(行き場所が無くて仕方なく)人々が社会問題になったみたいなことを反映してるわけです。変化していくんだなぁって。