ライトニングボルトー!落雷をレーザーで誘導し特定の場所に落下させる新技術(オーストラリア研究) (2/2ページ)
この粒子には光を吸収する性質があり、これを加熱することで絶縁破壊が起きる経路をあらかじめ定めるのだ。
『Nature Communications』(10月20日付)で紹介された実験では、大気の状態を再現して落雷をシミュレーションしてみたところ、トラクタービームにそって絶縁破壊が起きる条件を作り出すことに成功したとのこと。
すでにレーザーを利用して放電をコントロールする技術の応用は進んでおり、産業ではナノテクロノジーや半導体生産、医療ではプラズマ医療などに利用されている。
しかし新しいトラクタビームは、そうした既存技術の1000分の1という低出力レーザーを採用しており、低コストで安全、かつより正確なコントロールを実現しているという。
「光を描くペンで目に見えない筋をつけて、放電をコントロールして髪の毛の10分の1の範囲に導くことができます」と、ニューサーウスウェールズ大学のアンドレイ・ミロシュニチェンコ教授は説明する。
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2019年から20年にかけて、オーストラリアは落雷によって生じた森林火災によって甚大な被害を被った。トラクタービームは落雷を安全な場所に導くことで、そうした火災を予防することができるとのことだ。
また、硬いがん組織を切除するレーザーメスなど、医療や産業への応用も可能であるそうだ。
References:phys / anu.edu/ written by hiroching / edited by parumo