クラシック全敗!生産界の絶対王者「ノーザン帝国」屈辱の大誤算【全文公開】 (2/4ページ)

Asagei Biz

「中でも全姉が桜花賞馬ハープスターというアークライトは、生産者の吉田勝己氏や藤沢和雄調教師が『クラシック路線に乗せたい』と評していた馬。ですが、鞍上にルメールを配したデビュー戦はクビ差の2着。その後も2、3着と3連敗中ですからね。関係者も相当ショックだと思います」

 もちろん、しっかりと結果を出している馬もいる。京王杯2歳Sを勝ったモントライゼはキャロットファームで、重賞連勝中のメイケイエールやソダシなど、これまで8つ行われた2歳重賞のうち、ノーザンF生産馬が6つも勝利を収めている。

 では、古馬はどうなのか。競馬関係者が続ける。

「アーモンドアイが芝GⅠ8勝目を飾った天皇賞・秋は、ノーザンF生産馬が1~3着を独占したように、層はかなり厚いですね。ただ、コントレイルとデアリングタクトの『無敗の三冠馬』が誕生したことで、今後はそれが崩れる可能性もあります。11月29日に行われるジャパンCでは、この三冠馬2頭を打ち負かすべく、アーモンドアイやサートゥルナーリアなど、ノーザンF生産馬7頭が参戦予定ですが、もし敗れれば、来年は古馬路線も厳しい年になるかもしれません」

 いずれにしてもアーモンドアイはジャパンCがラストランとなるため、「ノーザン帝国」にとっては新たなスターホース誕生が急務となるようだ。

そしてもう一つ、今年のGⅠ勝利数を減らしている大きな理由は、コロナの影響である。

「ノーザンFが騎乗依頼を出す時のファーストチョイスは、言うまでもなくルメールです。素質を見込まれた2歳馬や超一流馬などは、例外なくルメールが乗るようになっている。しかし、体は一つしかないので、全ての有力馬に乗るわけにはいかない。そこで欠かせないのが短期免許で来日する外国人騎手たちなのですが、今年の後半はコロナのせいで来日できなくなった。まさに大誤算です」(競馬関係者)

 俗に「優勝請負人」と呼ばれる海外の名手たちだが、昨年を振り返ってもスミヨン(エリザべス女王杯)、マーフィー(ジャパンC)、ムーア(朝日杯FS)、レーン(ヴィクトリアM、宝塚記念、有馬記念)と、GⅠ19勝のうち6勝を短期免許の外国人騎手が勝利に導いている。

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