宮崎謙介〈政界“魑魅魍魎”ウォッチ〉「菅総理に『自分で気づきなさい』」 (1/2ページ)

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宮崎謙介〈政界“魑魅魍魎”ウォッチ〉「菅総理に『自分で気づきなさい』」

 元衆院議員の宮崎謙介氏が足掛け5年の議員生活の経験をもとに、政治家ウオッチングやオフレコ話、政治にまつわる話を適度な塩梅で、わかりやすく「濃口政治評論家」として直言!

 永田町を歩いていると、界隈からは、菅総理の答弁が不安定だと耳にします。力のある総理だと思いますが、野党の追及は激化。加藤勝信官房長官が「助け船」を出す場面はありますが、菅総理を生み出した二階幹事長からの「助け船」はいまだないようです。

 そんな二階さんの派閥に、僕は所属しておりました。議員時代のある日、二階さんからお声がけをされ、派閥の若手10名ほどで中国大使館へ行ったことがあります。僕が当選を果たしたばかりの頃です。二階さんは中国大使館で大使の方々とよくランチを共にしていましたが、僕を含めた若手が初めて連れられた時のことは忘れられません。

 というのは、ランチで出されたあの中華料理が、これまでに食べた中でもダントツ、めちゃくちゃウマかったんです。二階さんいわく「なんせ中国では3本の指に入る料理人を、大使の特権で日本へ連れてきているんだから」。どうやら大使館には、大使が選んだシェフを自国から連行できるというルールがあるようで、当時の中国大使館の料理は相当なお味でした。調味料を一切使わない、素材のうまみのみで味付けをするのが特徴らしく。中でも「フカヒレの姿煮」‥‥いまだにあの感動を超えるお店はありません。

 それと、二階さんは日本にある外国大使館の多くに顔が利き、若手たちに指示して、若手が各国の大使館へ親書を届ける、というのがお決まりでした。国連で採択された11月5日の「世界津波の日」は、二階派の若手が大使館へ伝書鳩をした功績です。二階さんは地元和歌山県の安政南海地震の教訓を生かして、津波のことを世界へ知ってもらいたい。そんな思いから、国連で採択するまで動いたのが二階さんです。

 そのことに連動している人物がいます。野中広務さんです。野中さんといえば、京都府の副知事から国会議員となり、「影の総理」とまで呼ばれた政界の怪物。すでにお亡くなりになりましたが、そんな伝説の人物の自宅にまで僕は行ったことがあるんです。それこそ二階さんに大使館へ連れられていった直後くらいだったでしょうか。

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