『姉ちゃんの恋人』の伏線回収!キンプリ髙橋海人「まいったよ」の愛すべき「弟力」 (3/3ページ)

日刊大衆

「恋するとさ、その人のオタクになるんだよねえ」

 日南子は、恋をしている高田(藤木直人/48)が持っていたハンカチと同じブランド品を買いまくって幸せいっぱいだし、桃子は真人が着ていたサッカーチームのアパレル品であるロング袖のTシャツを購入していた。桃子が、通販の外箱を開ける時の「んー、いい音。物欲の音」という台詞がまたよかった。同じ物、同じブランドを持って身に着けているだけで幸せになれるって、まさにオタクと同じであると言えよう。

 例えば、聖地巡りなども同様で、そこに好きな人や憧れの対象はいないけれど、この同じ場所で見ていただろう風景を感じ、同じ香りがしただろう空気を吸って、好きな気持ちや切なさを自分で埋めていくのと同じ行為だ。

 こうしたひとつひとつのエピソードがいちいち刺さるし、視聴者はこのドラマをに小さな幸せを求めている。出演者の個人ファンだから見ているという方でも、脚本の素晴らしさやキャストの芝居ひとつひとつを見て、感動したり共感ができることに喜びを感じられるって幸せなことだ。次回も楽しみである。

(文・青石 爽)

『姉ちゃんの恋人』は、2019年に紫綬褒章を受章した岡田惠和氏によるオリジナル脚本。安達桃子(有村架純)は年の離れた3人の弟たちを立派に育てるため、一生懸命に日々を過ごしている一家の大黒柱。長男・和輝(髙橋海人)は農学部に通う大学生、次男は高校生、三男は中学生、全員明るくて仲の良い家族だ。そんな桃子が職場で出会った吉岡真人(林遣都)に恋をすることで、身近にある幸せを感じたり、家族や人とのつながりの大切さを感じる、ラブ&ホームコメディードラマである。
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