源義経との恋を引き裂かれた悲劇のヒロイン・静御前。その職業「白拍子」とは? (4/4ページ)

Japaaan

もしも一時の咎を恐れて伴侶を見捨てるようなことがあれば、心ある女子(おなご)どもの笑い者となりましょう」

「……むぅ」

「かく言うわたくしにしても、かつて一介の流罪人に過ぎなかったあなたの元へ、吹き荒れる雨風の中を駆けつけたのをお忘れでしょうか。それともあなたは、わたくしがあなたを見捨てるべきであったと仰せなのでしょうか?」

若き日の頼朝と政子。彼女の一途な愛情こそが、後の成功をもたらした(イメージ)。

「むむむ……」

「何がむむむですか。我が意に染まぬ者が面白くない気持ちも解らなくはありませぬが、ここは私情をおいて静どのをご称讃あそばすべきです」

「……相分かった。追って褒美をとらせる故、下がれ!」

「ははぁ。しからばこれにて」

その後、静御前は歴史の表舞台から姿を消し(身ごもっていた義経の男児は殺され)、この世で義経と再会することはありませんでしたが、せめてあちらでは親子三人で幸せになって欲しいものです。

※参考文献:
永原慶二 監修『新版 全譯 吾妻鏡』新人物往来社、2011年11月
杉本圭三郎 訳『新版 平家物語 全訳注』講談社学術文庫、2017年4月
谷川健一『賤民の異神と芸能』河出書房新社、2009年6月

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

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