源義経との恋を引き裂かれた悲劇のヒロイン・静御前。その職業「白拍子」とは? (1/4ページ)
しづやしづ しづの苧(を)だまき くり返し
昔を今に なすよしもがな【意訳】静、静と何度も私を呼んでくれた、彼と一緒のあの頃に戻れたなら……。
※しづ、は倭文(しづ。麻布)にかけ、苧だまきとは麻糸の玉。そこから糸を繰り出す様子に喩えています。
時は平安末期、謀叛人となってしまった恋人・源義経(みなもとの よしつね)を慕う歌を詠んで、源頼朝(よりとも)公の不興を買った静御前(しずかごぜん)のエピソードは、今も多くの人々に愛されています。
そんな静御前は、母の磯禅師(いそのぜんじ)ともども白拍子(しらびょうし)を生業としており、静御前によってその存在を知った方も多いと思いますが、白拍子とは一体どんな職業なのでしょうか。
今回はそれを調べたので、紹介したいと思います。
男装の女性が即興で舞うスタイル白拍子とは歌舞の1ジャンルで、素拍子とも書くように伴奏なしの即興で踊るスタイルを指しました。