高血圧治療薬に寿命を延ばす効果があるかもしれない。線虫の実験で確認(日本研究 (2/3ページ)

ミトコンドリア3D /iStock
・メトラゾンに寿命を延ばす効果を確認
『Biogerontology』(11月20日付)に掲載された研究では、中台枝里子教授らが線虫を使って既存の薬のスクリーニングを行い、ミトコンドリア・ストレス応答を引き起こすものがないかどうか調査している。
実験台となったのは、C・エレガンスというモデル動物としてよく使われる線虫だ。この線虫には、「hsp-6」と呼ばれるミトコンドリア・ストレス応答が起きると発現することで知られている遺伝子がある。
そこでhsp-6遺伝子が発現すると発光する緑色蛍光タンパク質を線虫に組み込み、薬を投与したときに問題のストレス応答が起きているかどうか確認できるようにした。
およそ3000種の薬を線虫に試してみた結果、有力候補として浮かび上がったのが冒頭にも述べたメトラゾンだ。ただストレス応答が起きるだけでなく、実際に線虫の寿命を延ばす効果があることも確認されたそうだ。
そうした効果は、hsp-6遺伝子の活動を邪魔してしまうと発揮されなくなる。このことからメトラゾンの長寿効果は、ミトコンドリアの修復プロセスに関連しているだろうと推測されている。