乃木坂46堀未央奈「異彩ともいえる存在感」「独特な感性」が乃木坂46にとって欠かせないものに【アイドルセンター論】 (2/3ページ)

日刊大衆

自分のペースで生きてます」(『EX大衆』2019年7月号)

 飄々とした堀の立ち振舞いはあくまでもマイペースを貫く姿勢から来ているものだという。確かに堀は冠番組『乃木坂工事中』(テレビ東京系)においても独特な感性を発揮し、番組を大いに盛り上げるなど堀にしかできない空気感が生まれることがあったが、堀のマイペースな性格からくる不思議な魅力は乃木坂46にとって欠かせないものになりつつあった。

 14thシングル『ハルジオンが咲く頃』のMVや映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』で監督を務めた山戸結希は堀に対しての印象を「堀さんには、たとえどれだけ離れたところからでも、“私を見て!”とカメラを引き寄せてしまう訴求力がありますね」(『Deview/デビュー』インタビュー)と語っていたが、堀の魅力が存分に発揮されているのが、MVや映画といった映像表現だ。

『バレッタ』にしろ、『ホットギミック ガールミーツボーイ』にしろ、映像の中に映し出された堀の強烈な存在感にいつの間にか心が捕らわれてしまうような感覚に襲われる。

 なかでも先日公開されたソロ曲『冷たい水の中』のMVは堀の魅力が凝縮されたかのような素晴らしい作品になっていた。

 映画に引き続きMVの指揮を執ったのは山戸監督。堀による独白からダンスシーンへと移り変わる時に、ダウンジャケットを脱ぎ捨てるとセンター曲『バレッタ』の衣装があらわになる。雨が降り注ぐ中コンテンポラリーダンスを踊る堀は、どこか儚げでいて、しっかりと意志の強さも感じられる。

 それはまるで現実なのか空想なのか区別がつけられないような不思議な空気感をまとっていた。堀は「妄想と現実が混じり合ったような世界が好きなんです」(『EX大衆』2018年9月号)と好きな世界観について語っていたが、堀そのものこそ実像と虚像が交錯した存在に思えてならない。

 そこに存在しているようで存在していない、そこに存在していないようでしっかりと存在している。

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