様々な形式、様々なやり方。今、お墓について考えておきたいこと (2/3ページ)

新刊JP

――それがここ10年間の変化ですね。

樺山:そうですね。家族の形の変化が、お墓に求めるものの変化に繋がってきていることは感じています。

――では、永代供養墓に合う方はどんな方なのでしょうか?

樺山:やはり、お一人の方ですね。あとは、家族構成なんかを見てみると、田舎から都会に移り住んでそこでご結婚されて、完全に都会に根付いているというご夫婦。あとはお子さんが女の子で、結婚しているようであれば、大きなお墓を作っても自分たちしか使わないから永代供養墓のほうがいいよね、となることが多いです。

――なるほど、すでにそのお墓に入る人が決まっている場合は、永代供養墓の方が良いというわけですね。

樺山:そうですね。一般墓は年間管理費もかかりますし、老朽化したら修繕もしないといけないので、そのお墓を面倒見る人が必要です。だから、コストがかかったり、肩身が狭い思いをされる方も結構いらっしゃいます。

やはり子どもには負担させたくないと思う親御さんも多いので、そういう方は永代供養墓に切り替えようというケースはありますね。

――永代供養墓にはさまざまなタイプの墓がありますが、例えば自然と一体になる「樹木葬」みたいなものも出てきて、人気を博しているとうかがいます。そのお墓の広がりが示す価値観の変化はどういう部分から出てきていると思いますか?

樺山:樹木葬を選ばれるということは、やはり日本人の根底にある仏教的な考え方があるのかなと思います。輪廻転生というところで、自然に帰ってそれがまた別の命へとつながっていくという考え方ですね。埋葬したお骨が土に還り、それが樹木の栄養となり、花や緑となり姿を表し、お墓参りの時にその花や緑に想いを馳せる・・・ここに一種のロマンを感じる方も多いのではと思います。

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