これって方言? 「言わずもがな」の本当の意味 (1/4ページ)
「言わずもがな」は、若い世代の間ではあまり使われることがないので、方言かと思う人もいるかもしれません。
しかし、「言わずもがな」は方言ではなく標準語で、日本古来の大和言葉の1つです。
また、古風な響きの割には認知度が高く、平成30年度に行われた文化庁の『国語に関する世論調査』では、「聞いたことがある」と答えた人が7割以上でした。
聞いたことがあるけれど意味はちゃんと知らない、という人も多いのではないでしょうか?
今回はそんな「言わずもがな」の意味や使い方について、紹介します。
■「言わずもがな」の意味
「言わずもがな」を辞書で引くと、次のように書かれています。
いわずもがな【言わずもがな】 (「がな」は願望を表す助詞) (1)言わない方がいい。 (2)言うまでもない。 (『広辞苑 第七版』岩波書店)
このことから、「言わずもがな」には2つの意味があると分かります。
また、「もがな」の意味は次の通りです。
もがな 体言、形容詞の連用形、副詞などの連用成分に付き、その受ける語句が話し手の願望の対象であることを表す。 ……があるといいなあ。……であるといいなあ (『広辞苑 第七版』岩波書店)
「もがな」は、その前にある言葉を受けて「〜があるといいなあ」「〜であるといいなあ」という意味を表します。「言わずもがな」では、その前の「言わず」を受けています。
「言わず」は、「言う」の打ち消し表現で「言わない」という意味です。
つまり、「言わず」+「もがな」で、「言わないことがあるといいなあ」「言わないことを願う」という意味になるわけです。
以上のことから、「言わずもがな」は、「言わない方がいい」「言うまでもない」という2つの意味を表す言葉です。
■「言わずもがな」の語源は?
前述のように、「言わずもがな」は古語に由来する言葉です。