オスのオランウータンが急死した母親に代わって娘をかいがいしく子育て(アメリカ)
オラウータンの父親が亡き母の後娘の子育て:Denver Zoo/Facebook
アメリカ・コロラド州のデンバー動物園で、オスのオランウータンが、急死したメスのオランウータンの代わりに子育てをしている珍しい光景が捉えられ、SNSでシェアされた。
まだ2歳の赤ちゃんオランウータンの父親でもあるそのオスは、赤ちゃんの母親のよき伴侶であり、真の仲間でもあったようだ。
「野生ではオスはメスの子育てに関わらないのが普通だが、飼育下でも非常に珍しい」と話す動物園側は、かいがいしく幼い娘の世話に励む父親オランウータンのやさしい姿を見守っている。『Daily Mail』などが伝えている。
・急死した母親の代わりに赤ちゃんの子育てをするオスのオランウータン
1月12日、コロラド州にあるデンバー動物園は、Facebookで心温まる画像をシェアした。
それは、ベラニというオスのオランウータンが、2歳になる幼い娘セラの子育てをしている姿で、いとおしそうに我が子を抱きしめるその写真からは、父の娘への愛が伝わってくる。
このセラの母ニアスは、去年12月17日に32歳で急死した。
ニアスは2005年11月、17歳の時に同園へと迎え入れられ、過去15年間多くの訪問者を楽しませる人気者だった。
園の類人猿展示では、ニアスは古株の存在で、飼育員らにも女王格として知られており、絶滅危惧種の大使も務めたそうだ。
また、現在10歳(報道により11歳とも)になるヘスティと2歳のセラの母親としても、気配りと優しさを兼ね備え、とてもよく世話をしていたという。
しかし、そんなニアスが急死したことで、まだ幼く母親が必要なセラの面倒を見るようになったのが、ニアスの伴侶であり良き仲間だったオスのベラニだった。
・懸命に育児に励むベラニ
飼育員によると、セラの父親はベラニだが、ヘスティとは血の繋がりはないそうだ。それでも、ベラニはヘスティが小さかった頃からとてもかわいがっていたという。
とはいえ、通常オスが子育てに介入することは非常に稀であるため、急死したニアスに代わりセラの子育てを引き受けたベラニには、飼育員も驚かされたようだ。
心温まるベラニとセラの写真をFacebookでシェアした園側は、このように綴っている。
ベラニは、父親としてセラに必要な全てをサポートする姿勢を見せており、気配りと保護を与えています。
いつもセラを抱きしめ、眠るときにはセラに寄り添って寝ています。ヘスティも、セラの子育てに協力していて、ニアスがいなくても3頭は一緒に前を向いて進もうとしています。
現在、園はコロラド州立大の獣医学部・生物学部にニアスの剖検を依頼しているところで、結果待ちだという。
なお、スマトラ島に生息する野生のオランウータンは、絶え間ない熱帯雨林の破壊により現在は個体数が14000に満たないと推定されており、絶滅危惧種に指定されている。
written by Scarlet / edited by parumo