目の前のヤツはすべて斬る!博多の「喧嘩勘兵衛」こと小森勘兵衛の無鉄砲エピソード (4/5ページ)
そうすれば、正当防衛で見逃してくれるから」
と言い添えて、警察に出頭させたのでした。
取調室にてさて、勘兵衛が警察に出頭すると、既に事件は発覚しており、斬り合い現場の検証もすんでいたようでした。
「おぉ、来たな。こちらへ入れ」
フランクに取調室へ招き入れられた勘兵衛は、自分の斬った相手が民党派の領袖で、福岡県会議員の永江純一(ながえ じゅんいち)だと知らされます。

永江純一。今回の事件で一度は辞退するが、その後当選して衆議院議員を務めた。Wikipediaより。
「へぇ、やっぱり頭目で合ってたンだな」
永江は乱闘の中で足首を斬り飛ばされてしまったものの、一命をとりとめたようです。
「ちぇっ、仕留め損ねたか……まぁ、いいや。今度会ったら殺してやるさ」
およそ警察で発するべきでないセリフは聞き流され、さっそく取り調べが始まりました。
「で、話は聞いているぞ?向こうからピストルを撃たれたから、仕方なく反撃したんだよな?」
警察もグr……もとい味方なので、最初から無罪放免ありきで勘兵衛を誘導します。が、勘兵衛には空気が読めません。
「知らねぇ。少なくとも敵の鉄砲玉より、俺の刀の方が早く斬りつけたのは間違いねぇ」
敵に傷などいっさいつけられていない……自分の無罪よりも「喧嘩」に勝ったことの方が大事な勘兵衛は、自分の方が早く斬ったと言って譲りません。
「いや、そういう事じゃないんだ。