室町幕府のひきこもり「足利義政」の偉業 〜得意と趣味を貫いたリアル具体例 (3/4ページ)
戦いや政治の面ではダメダメだった義政ですが、芸術のセンスは抜群でした。
好みの庭園をつくらせたり建物を建てさせたりしたほか、庭師の「善阿弥」や能役者の「音阿弥」などの文化人に金銭的援助もおこなっています。
また、得意な和歌を詠んだり、茶道や華道を発展させたりもしています。
義政にとって、それはそれは楽しいひきこもり生活だったことでしょう。
義政のセンスが築いた東山文化閑寂ななかに美しさや奥深さを見出そうとする「わび・さび」にも通じる義政の感性は、東山文化を築き、のちに世界からも賞賛される結果となりました。
とくに「応仁の乱」が終わってから建てられた「銀閣」は、地味でありながらもすっきりと美しいつくりだと絶賛されるほか、義政の祖父が建てた「金閣」と比較されることも。