室町幕府のひきこもり「足利義政」の偉業 〜得意と趣味を貫いたリアル具体例 (4/4ページ)
江戸時代に「金閣寺」と比べられ、もともとの「慈照寺・観音殿」から「銀閣寺」と呼ばれるようになった経緯からも、どれだけ比較されたのかがよくわかるでしょう。
金ピカで派手な「金閣」とは対照的で地味な「銀閣」ですが、書院造という建築仕様は、畳や障子、ふすまなどを使用した現代の和風建築にも生かされています。
義政の得意や趣味を支えたのは妻の資産?義政が趣味に没頭できたのは、妻である「日野富子」が資産を築いたからとも言われていますが、一方では銀閣の建築にはまったくお金を出さなかったとも言われています。
ただ、関所を設置して通行税を取ったり、飢饉のときにお米を買い占めて売りさばいたりしてつくった資産は60億と言いますから、義政が少しぐらい使っても暗黙の了解だったのかもしれません。
得意や趣味は大切に後世にも大きな影響を与えたと言われる東山文化を築いたのは、紹介したように「戦いから逃げ、ひきこもって得意や趣味に没頭した」義政でした。
仕事や育児など、普段の慌ただしい日常のなかでいつの間にかおざなりになってしまった得意や趣味も、いつか開花することがあるかもしれません。
たまには時間をみつけて、ワクワクする気持ちを思い起こしてみてはいかがでしょうか?
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