堀未央奈センター「バレッタ」、大園桃子&与田祐希センター「逃げ水」PVに登場する外部俳優たちの共通点【乃木坂46「個人PVという実験場」第16回2/5】 (3/3ページ)

日刊大衆

■個人PVに登場する外部の俳優たち

 ところで、手塚はナイロンを離れてのちの2001年にアントン・チェーホフ作、岩松了演出の舞台『三人姉妹』に出演している(『三人姉妹』も後年、乃木坂46の演劇志向にとって重要な実験的試みとして記憶される)。この作品で手塚と共演し、三女・イリーナを演じた緒川たまきもまた、KERA作品にゆかりが深い俳優の一人である。2007年にナイロン100℃に客演を果たして以降、数多くのKERA作品に参加し続けている。

 その緒川が乃木坂46作品に登場するのは、2017年の18枚目シングル表題曲『逃げ水』MVである。

https://www.youtube.com/watch?v=nhrXbPlpdQQ
(乃木坂46「逃げ水」MV)

 本連載の昨年4月28日更新分(https://taishu.jp/articles/-/74259)でもふれたように、このMVでは同シングルでWセンターを務めた大園桃子与田祐希が、一風変わった屋敷の侍女として迎え入れられる役を務め、屋敷に住まう人々のエキセントリックな振る舞いを次々に垣間見てゆく。当時実働1年目の3期メンバーが、アイドルという〈異界〉に足を踏み入れるプロセスとも重なるこの物語の冒頭、大園と与田を屋敷に迎え入れる人物を緒川は演じ、彼女の持ち味を活かしてこの不可思議なドラマに一種の品格をもたらしている。

『逃げ水』MVを監督したのは山岸聖太。彼が乃木坂46の映像コンテンツにおいて、特有の不条理な世界観で異彩を放ち、強い存在感を示していることは、すでに本連載でも論じてきた。そして、山岸が監督を務める個人PVをあらためて振り返ると、そこでもまたナイロン100℃に所属する人物がスパイスを加えていることに気づく。

「堀未央奈センター「バレッタ」、大園桃子&与田祐希センター「逃げ水」PVに登場する外部俳優たちの共通点【乃木坂46「個人PVという実験場」第16回2/5】」のページです。デイリーニュースオンラインは、大園桃子与田祐希能條愛未手塚とおる堀未央奈エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る