新山千春が青森からの上京時からお世話になった街中華はいまや行列必至の名店に (2/4ページ)
さらに林司会の『林先生の初耳学』(TBS系)においても、鈴木は自分史上ベスト3に入ると、兆徳の餃子を礼賛した。また、人気絶頂の高橋一生も16歳の頃から家族で通い詰めているのは主人のご自慢で、自ら20年5月放映の『鬼旨ラーメングランプリ』(フジテレビ系)で語っていた。
2020年10月4日放映の『情熱大陸』(TBS系)の主役はその主人、朱徳平さんだった。ぼくは出張先の名古屋のサウナで番組を見て、なんともたまげてしまった。いくら名店とはいえ、東京ローカルな話題が通じるのだろうかと……。
だが、見ているうちに納得。朱さんは中国では河南省の役所で財務課長を務めるエリートだった。妻の母親が日本人だったため留学目的で30年前に来日するが、言葉も不自由だったので、中華屋でアルバイトするくらいしかなく、そこで料理を覚えたのだ。
やがてミイラ取りがミイラとなり、日本の町中華の深みにはまっていく。だから、朱さんも「うちの中華は中国の味ではなく、日本の味なんです」と語る。おそらく町中華を体系的に紹介した日本初の本、『愛しの街場中華』(光文社)の著書の自分には、朱さんが決して他人とは思えない。