新山千春が青森からの上京時からお世話になった街中華はいまや行列必至の名店に (4/4ページ)
確かにデビュー時の彼女は驚きの美少女だったが、訛りのせいだけでなくどこか垢抜けず、臆病さが表情に出てしまっていた。
「笑ってる写真が当時は少なかったなぁ。。。 寂しくて、不安で、悩んで 早くも青森 に帰りたくてもがいていた頃。。。 この頃の自分に言ってあげたい言葉がいっぱいあるなぁ」と、当時を振り返る。
だが、そんな彼女の支えになっていたのが兆徳だった。女涙の町中華。『情熱大陸』に彼女もチラッと登場したらしいが、おそらくサウナから水風呂に移動した間のことで、ぼくは見逃してしまった……。
ぼくもこんなホームグランド中華を持ちたいと、つねに願っている。『情熱大陸』が脳裏にこびり付き、中国で活躍するビジネスマンの知人と、昨年末に数年ぶりに兆徳を訪問。知人はしばれる寒さの下、先に並んで待っていてくれた。近所に住みながらも兆徳はお初とかで、ともかく最初から最後まで「旨い!」の連発だった。
餃子やチャーハンはむろんのこと、やはり看板メニューのトマト玉子炒めを知人は激賛。ふわとろの食感が素晴らしいだけでない、素材の旨味がシンプルかつダイレクトに伝わるのは、チャーハン同様でぼくも唸ってしまった。新山もブログでハッシュタグ付けしており、海老とピーマンと玉ねぎの炒め物も同じくだった。今度はそちらを目当てに、すぐにでも再訪したい。
朱さんは二回来店した客の顔は記憶し、好みのメニューも忘れないという。行列の煩わしさに、10数年の間に3回だけ訪れたぼくを、次に行く際は覚えてくれているだろうか。そしたら、新山のこともいくらか尋ねてみようと思う。
(取材・文=鈴木隆祐)