刀は武士の魂!映えや流行よりも実戦重視を訴えた武士道バイブル『葉隠』の教え (2/3ページ)
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【意訳】
昔の人は刀を「落し差し(おとしざし)」に差していたものだが、今時は「刀などただ差してあればよい」とでも思っているのか、柳生流の差し方が流行っているらしい。
柳生流の心得があるでもなく、何の考えなしにただカッコいいからマネしているようにしか見えない。
佐賀藩の祖である鍋島直茂(なべしま なおしげ)公も、その嫡男たる初代藩主・鍋島勝茂(かつしげ)公も刀は落し差しになさっていたと言う。当時は心得のある者はみな落し差しにしており、より実戦的と見える。
一方、柳生流のあんな差し方では、ふと敵に刀を奪われてしまいそうではないか。
それで鍋島光茂(みつしげ。第2代藩主)公も、勝茂公の指図によって刀を落し差しになされたということだ……。
落し差しとは、刀を帯の上から下へ落とすように差す方法で、差した刀はおおむね直立します。
閂差しの刀。歩くには不便ながら、武士らしい威容が強調される(イメージ)。
一方の「柳生流に抜き出してさゝせ……」とは恐らく閂差し(かんぬきざし)のことで、刀がおおむね地面と平行するよう帯に固定して差します(主観ながら、刀が垂れ下がって見える落し差しよりもカッコいいです)。