科学の名のもとに。自分の静脈にカテーテルを突っ込みノーベル賞を受賞した医師「ヴェルナー・フォルスマン」の物語 (3/4ページ)
やっとのことでレントゲンを撮ってみたところ、カテーテルは肩関節のところまで入ってい
るのがわかった。最終的に60センチ押し込んで、ついに目的地である心臓の心室まで到達させた。
Werner Forssmann El primer cateterismo cardiaco
・実験には成功するも病院を解雇される
エバースヴァルデ病院の臨床医のヘッドは、最初、フォルスマンのこの実験に青くなったが、レントゲン写真を見せられると、喝采を送った。
これ以降、フォルスマンは再びこの手術を行うことを許され、今度は末期患者に薬を投与する方法として、このカテーテル法を施した。
しかし、この自己実験の結果を世間に公表すると、彼はすぐに病院から解雇されてしまい、外科医としてのキャリアを剥奪されてしまったのだ。
・軍医を経て再び医学界へ
その後、フォルスマンは泌尿器学者として再起し、第二次大戦のときは軍医になった。医学に多大な貢献をしたが、戦争が始まる前の1932年には、積極的にナチ党に参加していたことも事実だった。
対戦中、彼は捕虜になり、一時的にきこりをやっていたりしたが、のちに地方医として医学界に戻ってきた。

・最初の実験から20年後、ノーベル賞を受賞
フォルスマンが自らの体でカテーテル実験を行ってから20年以上たって、驚いたことに彼はノーベル賞を受賞した。