岩崎宏美「聖母たちのララバイ」が人生を変えた (1/2ページ)
テリー 今までたくさんのヒット曲があった中で、歌手としての人生を変えた曲となると、やっぱり「聖母たちのララバイ」になるの。
岩崎 そうですね。歌番組をご覧にならない方に岩崎宏美という歌い手を知っていただけたのは、やはり「火曜サスペンス劇場」のおかげだったので。それにすごくテーマが大きくて。当時、私23歳だったんですよ。
テリー そんなに若かったんだ。よく歌えたね。
岩崎 ねぇ。歌詞に「戦士」とか「戦場」とか出てきて、最初にいただいた時は「サスペンスだからかな」ぐらいにしか思ってなかったんですよ。でも、あれから40年近く経って、震災の時や日本が何か大きなダメージを受けてる中で歌うたびに、「少しでも皆さんを救える歌になってるかな」っていうことは感じながら歌っています。自分自身がくたびれてる時でも、あの歌を歌う時は、なんか違う人が出てきて、私を奮い立たせてくれるような気がしますね。
テリー 聴くほうもそうだけど、歌詞って聴く年齢で捉え方が変わるもんね。
岩崎 変わりますね。変わらないのは、歌う時のキーぐらいで。いまだに「ロマンス」も16歳の時の譜面を使って、当時のキーで歌ってるんですよ。
テリー すごいなぁ。
岩崎 ありえないですよ。16の時につくったワンピースを着てるみたいなものですから。
テリー 今、62でしょう。
岩崎 はい。
テリー 30代、40代、50代と歌い続けてきて、歌に対する意識みたいなものも変わってきたの?
岩崎 今はね、おもしろいですよ。
テリー あ、いいね。
岩崎 アハハハハハ。