年に一度だけ!尾形光琳の大作「国宝・燕子花図屏風」が根津美術館で公開中 (2/5ページ)
一つの屏風が6枚折り、左右2枚で一つの作品となっており、左隻には近景を、右隻には遠景を描いた、大地の広がりや臨場感を感じられる作品です。
燕子花図屏風は『伊勢物語』第九段「東下り」を描いた作品燕子花図屏風は『伊勢物語』第九段「東下り」を題材として描かれています。
本当はすごく長い物語なのですが、ひとまず絵に関係ある部分だけ、あらすじを紹介していきますね。
主人公は在原業平。都・京には居場所がないと感じ、自分の居場所を求めて東(当時はまだ未開の地)へ旅に出ます。
旅の途中、三河(愛知県東部)の八橋という場所で休憩していた時のこと。
八橋という地名は、水が流れていく川が八手に分かれていて、橋を八つ渡してあることに由来します。
橋のほとりに咲くカキツバタの群生を見て、ある人が業平に歌のリクエストをしました。
「『かきつばた』の五文字を、句の先頭に入れて、旅の気持ちを読んでください」
難しいリクエストですが、歌の名手であった業平はそれに応えます。
から衣
きつつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
たびをしぞ思ふ
現代語に訳すとこんな意味になります。