宮崎謙介〈政界“魑魅魍魎”ウォッチ〉「二階の嗅覚『子ども庁』は張りぼて」 (1/2ページ)

アサ芸プラス

宮崎謙介〈政界“魑魅魍魎”ウォッチ〉「二階の嗅覚『子ども庁』は張りぼて」

 元衆院議員の宮崎謙介氏が足掛け5年の議員生活の経験をもとに、政治家ウオッチングやオフレコ話、政治にまつわる話を適度な塩梅で、わかりやすく「濃口政治評論家」として直言!

 大阪府でコロナ感染が拡大する最中、大阪府職員が大勢での送別会を決行。しかも3名が実際に感染したというお粗末なニュースです。これに対して国民はアキレ果てているのか、飽きたというべきか。以前ほど会食に関して「けしからん!」の声が上がってきません。国民はいろんな意味で、コロナへの関心が薄れ始めていると感じます。

 現在は国会会期中。さまざまな政策が成立し、審議入りもしていますが、細かな部分は大々的に報道されないものです。中でも菅総理が「こども庁」の創設に向けて、自民党内で総裁直属の機関を設けて検討するように指示した、という報道には感心しました。なかなかのネーミングです。調べたところ、「こども庁」は「タローとハナコ」が中心となって働きかけ、二階幹事長直轄でワーキンググループができたという珍しいケースなんだとか。タローは山田太郎議員、ハナコは自見英子議員ですが、タロー議員のインタビューによると、加藤官房長官から「いいね」の連絡をもらったということでした。

 が、自民党の現職議員いわく、党本部に提言を持っていったところ、二階幹事長が「それ、やろう!」となったという話。従来であれば、最初は「政調」内の勉強会から始めるべき案件なのに、二階幹事長が長年培ってきた嗅覚から、一気に幹事長肝いり案件へ。

 とはいえ、何も目新しい中身はないとの否定的な意見も。子どもの事案を一元化しろ、という政策は昔から論じられていることで、かつての民主党も「子ども家庭省」創設を政権公約に掲げ、法案まで作ったこともあります。まぁ、アベノミクスの成長戦略みたいなものですね。看板だけ書き換えて、中身は一緒。もっといえば、「こども庁」とネーミングを短縮し、国民に好感度をアピールしているようにも見えます。ここの長になったら「子ども大臣」になるんでしょ‥‥。

 一方、もうすぐ「子ども・子育て支援法」が審議入りする予定です。が、これもまたチグハグ。

「宮崎謙介〈政界“魑魅魍魎”ウォッチ〉「二階の嗅覚『子ども庁』は張りぼて」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2021年 4/22号菅義偉宮崎謙介二階俊博子育て社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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