関東人に「かっぱげ!」と言われても、河童の毛の話をしているわけではありません (1/2ページ)

日本各地には、その地域でしか伝わらない言葉――方言が多く存在している。
そのため、何かを説明するときに
「あれっ、この言葉伝わらないの...?」「地元なら一言で表現できるのに...」
と、地元以外の場所でもどかしい思いをしている人も多いとか。
Jタウンネットではそんな方言の情報を全国の読者から募集している。
今回は、地元以外では意味が変わる方言として、関東地方で使用されている「かっぱぐ」を紹介する。
地域で意味が少しずつ違う60代の会社員の男性から編集部にこんなメールが届いた。
「茨城県西部、栃木県南部では、ものをかき集めるような仕草を『かっぱぐ』と言います。これの命令形は『かっぱげ!』しかし、他の地方出身者にこう言うと『河童毛?なんですか?それ』と返されてしまいます」
かっぱげ......。
確かに、いきなり言われても「河童?」ときょとんとしてしまうかもしれない。
このかっぱぐという言葉、日本方言大辞典(小学館、ジャパンナレッジ版)で調べてみると
「掻剥」
という漢字で
「なぎ払う」
という意味で、神奈川県の方言として掲載されていた。
だが、神奈川県横浜市出身・在住の筆者(20代)の身の回りで、「かっぱぐ」という言葉が使われていたことはない。もしかしたら県内でも別の地域、あるいは上の方の世代で使われているものなのかもしれない。
また、辞典の使用地域には神奈川県とあったが、投稿者は「茨城県西部、栃木県南部」と言っており、ツイッターでも
「栃木じゃ、剥がすを『かっぱぐ』とも言うような...」「埼玉県には『水かき(スクレーパー)で水をかくこと』を表す『かっぱぐ』って方言がある」「父と話をしていてまた埼玉の方言(西関東方言)を見つけたかっぱぐ:掻き集める、掃き出す、掻き分ける」
といったようなつぶやきが見受けられた。
かき集める、なぎ払う、剥がす......。