前田敦子以外の初センターに立った大島優子がAKB48を国民的グループに押し上げた【アイドルセンター論】 (2/3ページ)
歴史的快挙とも言えるこの出来事は、一生懸命さ、人柄の良さといったファンが応援したくなるような大島の人間性に惹かれた一般層が多く参加したことでもたらしたものと言えるだろう。そして、それは総選挙の規模が大きくなったことと無関係ではない。
初となる前田以外のセンターとなった大島。センター交代にネガティブな意見も飛び交うなか、17thシングル『ヘビーローテーション』では初動売上50万枚を突破し、前作『ポニーテールとシュシュ』から大きく売上を伸ばしたほか、レコチョク週間ランキングの5部門のウィークリーランキングで5冠を達成、2011年度、2012年度のオリコン年間カラオケチャートで2年連続1位という快挙を成し遂げることになる。
このシングルによってAKB48の楽曲は全国にまで浸透し、国民的ソングとして長期間愛される楽曲になった。AKB48がこれまでにリリースしてきたシングルの売上という観点からは大きな印象を残していないが、その後のAKB48の国民的アイドルグループへの足がかりを作ったという意味でこのシングルは大きな意味を持っているはずだ。
これまでのAKB48の楽曲とは異なり、『ヘビーローテーション』は口ずさみやすく、耳馴染みも良いポップソングとしての要素が詰め込まれていた。イントロ部分の「I want you!」のリフレインはおそらく誰もが聴いたことがあるし、メロディもすらすらと歌えることだろう。
この楽曲は大島がセンターに抜擢される以前に書かれたものであるが、大島がセンターに立つことが決定し、秋元康は彼女の明るいイメージに合わせ「1、2、3、4!」というイントロ部分を新たに付け足している。このポップソングとしての魅力と大島のエンターテイナー力という部分が絶妙に呼応したことも、ヒットソングとなり得た大きな理由であろう。このように一般層への高い求心力を持った楽曲が生まれた背景には、大島がセンターに立ったことによって生まれたものだと言うことができる。