『おかえりモネ』ヒロインの清原果耶が持つ“透明感”と演技の中の“淀み” (3/3ページ)
「違和感を感じたまま、それをおいて前に進むっていうのは、百音に対しても失礼だし、作品にとってもいいことではないのかなって思うと、やっぱり気になったところはちゃんと監督に聞こうとか、キャストの方に相談しようとかはやってます」(同前)
清原果耶は演じることを通して、自分の中に生じた“淀み”に目を凝らし、それを周囲との関係の中で“透明”なものにしていく。“淀み”と“透明”の循環。なるほど、水や空気の循環として表現できる天気、それを見つめる主人公にふさわしい。
なお、彼女の大好物はシメサバ。少し発酵した青魚が好きだというエピソードが、単なる“透明感”という言葉に収まらない彼女の印象を的確に形容しているように思う。
(文・飲用てれび)