大坂なおみの「うつ病」と深田恭子の「適応障害」、原因に大きな違い? かかりやすい性質の人は (2/2ページ)
そして5月中旬ごろ、映画撮影後に倒れて救急搬送される前には3週間近くにわたり激務が続いていたという。
適応障害とうつ病の違いには、どういったものがあるのだろうか。
適応障害は、うつ病で見られる症状とよく似ているものの、何に対しても無気力になってしまううつ病に比べて、抑うつ状態がありながらも自分の興味があることは楽しめる点に違いがある。また、原因が特定しづらいうつ病に比べて、適応障害の発症のきっかけははっきりと特定することができ、発症のきっかけとなった出来事から3カ月以内に症状が表れていることが診断基準の1つとされている。
さらに、遺伝や気質などの病前性格が関連しているとの考え方が強いうつ病に対して、適応障害になりやすい人の傾向などはなく、どんな人でもかかる可能性がある疾患とされているため、うつ病に比べてより身近な疾患と言える。
うつ病と適応障害の治療に共通するのは、休養やストレス要因を取り除くなどの環境調整だ。うつ病では、考え方や行動に変化を与えることでストレスを軽減する認知行動療法などの心理療法や薬物療法なども積極的に用いられる。適応障害でも、場合によってはそれらが用いられることもあるが、必要なく治癒することがほとんどだ。
適応障害は、発症のきっかけとなったストレスを取り除けば、半年以内には症状が軽減するか治癒するとされている。ただし、その後に再発する可能性もある。一方、うつ病の場合は、原因を取り除いたからといって症状が改善するものではなく、治療を受ければ早くて半年ほどで回復するが、平均では1〜2年を要するとみられており、再発率が高いという特徴がある。
近年では、適応障害と同じくうつ病も人を選ばないという見方が強いため、いずれにしても他人事ではない。
うつ病も適応障害も、その他の病気と同じく早期発見が功を奏するので、大きな生活環境の変化がある時や体調を崩しがちな時などには、心や身体の変化についてより一層注意されたい。
文:心理カウンセラー 吉田明日香