ひき逃げ被害、行方不明も…くたくた「警備員」のブラックすぎる労働実態 (2/3ページ)

Asagei Biz

「1号警備は、施設内での勤務なため天候の影響を受けず、モニター監視や出入管理など座り仕事のイメージがあるためか、警備業の中でも比較的楽な仕事だと思われがちです。もちろん中にはそういう現場もあるでしょうが、多くのケースでは巡回や立哨など立ち仕事もあるため体力を必要とされますし、不審者や火災などへの警戒を常に行う必要もあります。年収は残業代含めて300万円にすら届かず、日勤、夜勤と勤務時間も変則的で、24時間の長時間労働も当たり前。仮眠は4時間とれますが、仮眠室には悪臭が立ち込め、共用布団は何年も洗っていない有り様。しかも、仮眠中に警報器が爆音で発報したり、電話が鳴ったりして叩き起こされることも。規則によって行動も厳しく管理されており、もし鍵を紛失したり破損などすれば大問題になるし、火災や事件が起きて被害が出れば警備員への批判も避けられません。なかなか努力が報われない仕事です」

 人間関係のキツさもあるという。

「現場によってはいじめやパワハラが行われています。実際、今いる現場の先輩はこちらが挨拶をしても無視するし、上司に私の悪口をあることないこと吹き込んでいるようです。この先輩にいびられたせいで今まで十数人が辞めていきました。また、クライアント、施設の入居者や利用者への対応で苦労することもあります。中には、警備という職業をあからさまに見下している人もおり、いわれのないクレームや暴言を吐かれることも少なくありません。これまで経験してきた3社全てで似たような苦い経験をしました」

 その一方で、他業界への転職も簡単ではないようだ。

「コロナの影響でテレワークや外出自粛が進み、誰もいなくなった施設に警備員を常駐させる必要もないため、人員削減を行なっている所もあります。さらに、今や中小規模の施設は経費削減のため警備員を置かず、機械警備(センサーによって不審者侵入や火災を防ぐ警備方法)に切り替える所も多い。

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