宮崎謙介〈政界“魑魅魍魎”ウォッチ〉「『尾身VS田村』対立の『台本』ウラ事情」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

ヒーローになった気分で、ご自身の考えが爆発していったのではないか」

 つまり、政府は尾身会長を「枠」にはめようとしたけれど、ナマの台本という枠からはみ出たとたん、アドリブが炸裂しているというのです。

 分科会メンバーからの突き上げが厳しすぎて焦りが伝染してしまった尾身会長ですが、このまま膠着状態を続け、なし崩し的に五輪に突入。ワクチンもここにきて、急ピッチで加速。国民接種率が上昇、オリンピック開催時には、高齢者への接種はほぼ完了。若い人の接種率も思いのほか上がり、やがて感染者数とワクチン接種率はクロスして、感染者数の比例グラフが下降していく──。そうなったら東京五輪は無事に成功を収め、政府は万々歳です。

 などと考えると、そもそもこの仲違いっぷりも台本通りで織り込み済みなのかも、という邪推すらしてしまいます。

 本来、尾身会長は学者を煮詰めたような人であり、政府にとって「害」はありません。秋口には蚊もようやく体力がなくなり、弱まってきます。その頃にはまた、田村大臣との関係が「かゆいところに手が届く仲」に再び戻っていることでしょう。

宮崎謙介(みやざき・けんすけ):1981年生まれ、東京出身。早稲田大学を卒業後、日本生命などを経て、12年に衆議院議員に。16年に辞職し、経営コンサルタントや「サンデー・ジャポン」(TBS系)などに出演。「バラいろダンディ」(TOKYO MX)ではレギュラーMCを務める。

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