お江戸の夜は危険がいっぱい?江戸時代、街の安全を守った木戸番たちの仕事や待遇を紹介 (4/5ページ)
街のインフラと情報を握った木戸番たち
さて、そんな木戸番の仕事ですが、その報酬は月払いで、管轄内の一軒ごとに20~100文程度の銭が得られたといいますが、大抵これだけでは食べていけないため、木戸番の詰め所である番屋(ばんや)に店を開いて副収入としたそうです。
商番屋(あきないばんや)とも呼ばれた店では荒物(あらもの。生活雑貨)をはじめ、夏には金魚、冬には焼き芋など季節モノが取り扱われ、街のインフラも担っていました。
どういう訳か、冬の焼き芋は木戸番の専売状態だったとか(イメージ)
仕事の性質上、基本的には住み込みのため木戸番は独身者に限られており、収入の低さから高齢者が務めていましたが、現代でいうところの嘱託職員みたいな感じだったようです。
しかし、時代が下るにつれて木戸番を独身者に限定する規則もなし崩しになっていき、中には番屋を妻子と住めるくらいに増築する者や、木戸番の職を株(権利)として売買する者もあったそうです。
「こらっ、ご公儀の務めを何と心得るか!」
木戸番たちの勝手気ままが目に余ると、奉行所の方でも取り締まったものの、長く住む者が多く、地縁の濃く深い地域ではなかなか改まらなかったと言います。
現代でも、新任のお巡りさんが土地の顔役に挨拶を怠ったり、取り締まりが厳しすぎたりすると、地域住民がもろもろ協力してくれない(ため、強く取り締まれない)地域があるようなものですね。