中国共産党100周年、敵はアメリカではなく「寝そべる若者」だった!? (2/2ページ)
「中国では都市部と内陸部など、生まれで人生が決まってしまいますからね。さらに大学の学歴がモノを言う。ところが生まれも良くて無事に有名大学に進学できたとしても、いわゆる『996』という、朝9時から夜9時までの勤務で、週6日出勤という、心身ともにすり減らすだけの労働環境に若者が嫌気をさしているんです。勝ち組でもそうなら、ましてや生まれた時点で負け組の人たちはなにをやいわんや。それなら何もせずにいようと考える若者が増え、車や住宅といった大型消費は落ち込み、不安で恵まれない将来をはかなんで結婚・子づくりといったコースが忌避され、1人っ子政策で歪んだ人口動態に輪をかけて少子化が急速に進んでいるのが現状です」(前出・ジャーナリスト)
5月に中国で10年に1度行われる国勢調査の結果が公表されたが、高齢者が6割増加する一方で、出生数は前年比2割減という結果だった。もちろん中国のことなので、実際の数値よりも少子化は深刻との見方もあるが、いずれにせよ焦った中共は「3人っ子」政策を打ち出したものの、人々のマインドが変わるには相当の時間がかかる。
そして昨今のキーワードとなっている「寝そべり主義」に対しては、中国当局が問題視。14歳から28歳までの中共エリートの若者で構成される青年団は、中国版ツイッターのウェイボーで「“寝そべり”はいらない」とつぶやくものの、そんな声が広く届くわけがない。
衣食足りて礼節を知る。出展は中国の『管子』だ。アメリカとの経済戦争で世界の覇権を争う前に、自由や民主主義といった内政の課題解決が急務なのだから、今回の周年を機にぜひとも本国の故事に習って欲しいものだ。
(猫間滋)
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