人はある瞬間にレイシスト(人種差別主義者)になれば、次の瞬間にアンチレイシストにもなる。あらゆる差別といかに向き合うべきかを問うベストセラー待望の邦訳 (2/6ページ)
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本書は、二〇一九年にアメリカで刊行され、一三〇万部の大ベストセラーとなった『How to Be an Antiracist』の全訳である。気鋭の歴史学者が、アメリカ社会に蔓延るレイシズム(人種主義)の構造や本質をみずからの体験を織り交ぜながら解き明かし、制度としてのレイシズムを変え、「アンチレイシスト」としての態度をとりつづけることがその解決策だと訴える。
刊行の翌年五月、米国ミネアポリスの路上で黒人男性ジョージ・フロイドが白人警官に拘束されるときに膝で首を押さえつけられて窒息死する凄惨な事件が起き、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事だ、BLM)」運動が全米で大きな盛り上がりを見せた。
本書はこうした背景のなかで大きな注目を集め、米Amazon.comの売れ筋ランキングで総合一位を獲得。数カ月にわたりベスト一〇圏内を維持した。レビュー数は本稿の執筆時点(二〇二一年四月)で二万件以上(平均評価四・八)に達している。この驚異的なレビューの多さは、いかに英語版の読者が本書に感銘を受け、刺激され、自分なりの意見を書き込みたくなったかの表れだろう。