【調査分析】ストレスの改善は企業業績の向上につながるのか? ~「上場企業のストレスと企業業績」に関する調査結果を公開~ (2/5ページ)

バリュープレス



ストレス状態の改善は、数億円規模の利益につながる可能性も

2017年度~2019年度のストレスチェックデータ(上場企業25社、社員数合計約10万人)をもとに、ROA(総資産利益率)及びTobin's q(将来の収益力期待を示す一つの指標)との関連性を分析しました。(*3)

分析の結果、ストレス度と両指標の間には正の関係が見られ、ストレス度1ポイントの上昇は、ROAを0.4%、企業価値を0.1%押し上げると推定されることが分かりました。(*4)
一方で、ピースマインドのストレスチェックデータを元に、ストレス度の上位・下位10%の企業データを抽出してその平均の差を見ると、約7.5ポイントの開きがあります。(図1)


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSMxODI0MiMyNzc3NTYjMTgyNDJfbGVaYVRja0loaC5qcGc.jpg ]

これらをもとに、2020年度の上場企業の総資産平均に当てはめて金額換算し、ストレス度が下位10%にある企業のストレス度が仮に上位10%まで改善した場合を試算したところ、約3億円の純利益、73.7億円の企業価値の増加が算出されました。

なお、昨年度にピースマインドのEAPの導入とストレス度の改善について分析した結果(*5)では、EAP導入2年後のストレス度に約1.1ポイントの改善が予測されることが分かっています(図2)。こちらを上記の試算にあてはめると、EAPの導入によって約4300万円の純利益、約10.8億円の企業価値向上につながるということになります。
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