リーダーが必ず知るべき顧客との関係を強めるための新たな「メッセージモデル」 (4/5ページ)

新刊JP

神田:今は真正面から責任を取れるリーダーが減っているように思いますよね。そういう人たちが増えるのはいいことです。

また、営業マンのプレゼンテーションはほとんどコピペ化していて、そのコピペの元になっている事例が、現状維持バイアスも何も考えられていないような提案なので、言葉が空虚にならざるを得ないんですよね。

このプロジェクトがどういう思いでスタートしたのか。あなたの会社はこのプロジェクトを始める時にこれだけの努力を払った。そしてそれは間違っていなかった……。こういう話をされているプレゼンテーションはほぼありません。とすると、今の営業マンたちは、目的を正しく達せられる商談の型を見たことがないわけです。それだとプレゼンテーションは成功できませんよね。

こうなると人が育たない。責任の取り方も、顧客との関係性を築く姿も見せられないのだからわからなくて当然です。だからこそ、この本を読んだ人の総取りになるわけです。それを見せるためのメッセージモデルが書かれているのですから。

編集部:この『ストックセールス』を読むべき人はどんな人だと思いますか?

神田:今の日本のリーダーと、その側近にはぜひ読んでほしいですよね(笑)。オリンピック開催をめぐる一連のごたごたも、原因の一つはメッセージの伝え方に問題があったことです。このメッセージモデルに沿ってきちんと伝えれば、ここまで国民が右往左往されることはなかったと思います。

海外の首脳はスピーチライターがついているものですが、今の日本のリーダーたちにはついていないんでしょうか。

権田:確かにこのメッセージモデルはスピーチの原稿にも使えますよね。

神田:日本のリーダーが言葉を持てていないのは、このメッセージモデル、コミュニケーションモデルを持てていないからなのかもしれない。

それはなぜかというと教育の問題だと思います。今の教育では、表現力を教えられていないのです。

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